Skip to main content

このブログについて

このブログではメンタルレイというレンダリングソフトウェアについて書いていきたいと思います.

メンタルレイとは

メンタルレイ(mental ray)はドイツの mental images GmbH 製のレンダリングソフトウェアです.mental images 社は NVidia という会社の子会社です (2009年現在).Maya, 3dsMax, SoftImage XSI, などの DCC (Digital ContentsCreation) Software, あるいは Solidworks などの CAD などのレンダラとして利用されています.建築などの分野でも利用されていますが,StarWars や Matrix,最近では The Curious Case of Benjamin Button (邦題:ベンジャミン・バトン--数奇な人生) などの映画の特殊効果(Special Effect)に使われているようです.

http://www.mentalimages.com/products/mental-ray.html
http://www.mentalimages.com/gallery/motion-pictures.html

機能は豊富で高品質な画像を生成できる,というのが売りですが,なんでもできるというのは使うのが難しいという面もあります.特にシェーダー(shader) のカスタマイズの可能性はかなり広い一方,本当に使いこなすのは難しいと思います.通常は用意されているシェーダー(shader) を使うだけでもかなりのことができます.私の友人は mental ray を Ferrari に例えていました.Ferrari なのはイタリア人だからかもしれませんが,曰く,「どう使うか知らなければ動きもしないが,ちゃんと使えば (映画の) Matrix が作れる.」しかし,1ユーザとしてはもっと簡単だったらなあと思うことしきりです.

ところで,私の知る限りでは,メンタルレイの情報はほとんどが英語で提供されているので,できるだけ英語を併記しておくことにします.英語のページもどうぞ.

Comments

Popular posts from this blog

メンタルレイの構成

図 1 にメンタルレイの通常の構成を示します. 図 1 メンタルレイの構成 F1: Application scene file: アプリケーション固有のファイルで .max (3dsmax), .ma または .mb (Maya),.scn (XSI) などです. F2: .mi file: mental ray の scene description ファイルフォーマットです.多くの mental ray をサポートしている DCC ソフトウェアは .mi ファイルをエクスポート(export)する機能があります.(A2) 1. Application: DCC (Digital contents creation)ソフトウェア (Maya, 3DSMax, XSI, ...) や CAD プログラムです. 2. mental ray core: メンタルレイのコアプログラムです.メンタルレイにはライブラリ版とstand alone 版があります.ライブラリバージョンのメンタルレイは,アプリケーションからトランスレータ(translator) というモジュールを通じて命令やデータを受けとり,レンダリングを実行します.トランスレータというのは DCC アプリケーションの内部データを mental ray のデータに翻訳(translation)するプログラムです.スタンドアロンバージョンのメンタルレイは.mi ファイルを読み込み,レンダリングを実行します.メンタルレイはコア自体だけでは動作せず,シェーダが常に必要なことに注意して下さい.シェーダがプラグインであることを考えれば,理解しやすいと思います. 3. mental ray base shader: メンタルレイがデフォルトでサポートしているシェーダです.基本的な光源(lihgt),基本的なマテリアル(material),たとえば 最も簡単なシェーダとしては Lambert シェーダなどがあります. 4. Application shaders: 各 DCC ソフトウェアや,CAD ソフトが独自に持っているシェーダです.3DSMax は 3dsmaxshaders, Maya は mayabase などというシェーダパッケージを持っています. 5. Custom shaders: ユーザ独自のシェーダや,メン...

iray を standalone mental ray で使いたい(5)

これまでは standalone mental ray のための export の話でしたが,ようやくshader conversion の話になります. iray は mia_material のみのサポートなので,3dsmax シーン中のshader をできるだけ自動で mia_material (Arch&Design) に変換します.おそらく他の shader もサポートしてくるでしょうが,CUDA で動くことを考えれば,divergence の問題のために,いろんな shaderを使うだけでレンダラの性能が落ちることは自然です.それに新しいレンダラですから, mental images が native にサポートしているshader にした方が問題は少ないことも予想できます.ですから変換した方が良いと個人的に思いました. 3dsmax の shader を mia_material にコンバートする max script のコードをここ( https://code.google.com/p/shitohichi-tools/source/browse/#hg/mentalray/max2mia_material )に置きました.これは Zap の blog の VRay shader to mia_material converter ( http://mentalraytips.blogspot.com/ ) を元に作ったものです.Zap さんありがとうございます.2つのファイルを download し,max script として open して run とするとシーン中の shader を convert します.yh_max2mia_material.ms が main のファイルでこちらを評価します.(yh_material_object_map.ms は subroutine 集です.) もちろん,自動で全部コンバートすることは不可能です.とりえあえずレンダリングできるというレベルです.それでも一つのシーンには多数のshader があるので,以前作成したシーンを変換するスタート地点として使えると思います. 来週から SIGGRAPH です.(私は SIGGRAPH には行ったことがありません) 何か ira...

iray blog unofficial translation: はじめまして, iray ユーザの皆さん!

以下は iray dev blog の個人的な翻訳です. この翻訳は iray 開発者あるいはNVIDIA とはまったく関係がありません. 原文:  http://blog.irayrender.com/post/12196196279/welcome はじめまして, iray ユーザの皆さん! 私達はここで iray に関係するマテリアルの知識,新たな機能のデモ,そしてワークフローの例,などについて直接あなたがたに語りかける機会を得ることができ,とても嬉しく思っています.このブログではirayを使う上で役に立ちそうなヒントやトリック,そしてユーザの皆さんからの興味深い利用例をポストできればと思っています.そして,たぶん我々が iray を設計した際に考えたことからビジョンや哲学めいたものまでご覧に入れられるかもしれません.どうかご期待下さい. iray 開発チーム