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iray を standalone mental ray で使いたい(3)

3dsmax のシーンを mi file に export する方法 1. mental ray rederer を選択する. Figure export_mi_1 にあるように,Render Set Up の Assign Renderer ロールアウトを開いて Production に mental ray Rendere を選択する. Figure export_mi_1 2. 3dmax から mi file を export する. Figure export_mi_2 にあるように,Render Set Up の Processing Tab を選択する.Export on Render を選択する前にまずはファイル名を選択する.ファイル名がないと,Export on Render のチェックが enable にならない.これは正直言って最初とまどった.Export したいのに,Export を選択できないのだ.選択してファイル名がないと warning を出してくれるとありがたいのだが. 次に Renderボタンを押すと mi file が export される. Figure export_mi_2 ところで,    「 Export するには Render ボタンを押す.」 というのも私にはなかなか難しい.    「 Export するには, Export ボタンを押す.」 ならばわかりやすいと思う.

iray を standalone mental ray で使いたい(2)

iray では Shader をカスタマイスはできないと言っても iray には shaderはある.アーキテクチャ(mia_material, 3dsmax では Arch & Design) のinterface を持った shader が一つサポートされているのみということであった.ただ,実装はArch&Design ではなく,完全に新しい iray shader という.これは,ユーザが勉強しなおす必要がないようにとの配慮らしい.そのため,物理的に意味のないパラメータは無効になっている.今後,物理的に意味のある BRDF 系の shader はサポートされていく予定ということである.あと,volume のサポートは予定であって,iray の version 1 ではサポートされていないというのは残念だった. ユーザとしての問題は,iray が次の 3dsmax/Maya でサポートされるのかということである.iray を Maya から使えるかどうかは,Autodesk の決定であって,mental images としてはなんとも言えないという説明であった.ただ,mental ray の 3.8+ の standalone か,NVidia の RealityServer という製品では support される.(mental images のweb www.mentalimages.com を参照) しかし,どうやら Bunkspeed という選択肢もあるようだ. Bunkspeed iray demo: http://www.youtube.com/watch?v=t5cn4UNqBfY 私の場合,mental ray の standalone を使うことはできるので,次のバージョンがリリースされたら使ってみたい.ここでは,3dsmax から mi file をexport して,それを mental ray の standalone でレンダリングする方法を説明しよう. この方法はこれまで render farm を使う人だけに有用だったが,もし,irayが次の 3dsmax/Maya/XSI ではサポートされない場合には有用かもしれない.

iray を standalone mental ray で使いたい(1)

* 現時点では iray は NVidia のRealityServer でないと入手できない.次の 3dsmax/Maya/XSI でサポートされることを期待してこの blog を書きます. GDC の Keynote や,SIGGRAPH ASIA 2009 の booth で NVidia の子会社のmental images が iray というレンダラのデモをしていた. GDC NVidia iray demo (YouTube) mental image's iray page 間接光をシミュレートするのは mental ray や,他のレンダラでもある程度できるが,final gather とか Photon map とかはちょっと物理的には怪しい近似手法であり,正しい解に収束するとは限らない.それに最適化のパラメータがいろいろあって難しい. また,これらの手法は時間がかかるので,見えない光源を置いて間接光の影響を手でシミュレートするというようなことをしたりする.このirayは path tracing を brute force で実行する.しかしそれでは現在の計算機ではまだ力不足なので,GPU に実装して GPU クラスタで計算するという方法らしい.上記の YouTube での GDC のデモの画像は interactive でこの質と,かなりすごいと思うが,このデモでは Tesla を15 枚使っているというレベルのようだ.(いったいいくらするんだろう?) SIGGRAPHASIA 2009 では Quadro 5800 FX を 5 枚使っているという計算機でデモをしていた.そう言えば東工大にはテスラやフェルミのクラスタがあるというのだが,iray を走らせたらどうなるのか個人的に知りたい. iray は物理シミュレーションをするので, SIGGRAPH ASIA のデモでは buildin の shader しか使えないという説明であった.特殊なことをしたい時やカスタマイズした時にはどうするのか,という質問には,   1. iray でサポートする物理学はこの世界にあるものだけで,それ以外の物理学はサポートする予定がない.   2. 物理学に沿わないことをしたい場合には,mental ray か...

Intel Core i7 における mental ray のライセンスバグの修正

mental ray 3.7 が Intel の Core i7 で動かないというバグがあり,その修正がでているようだ. http://forum.mentalimages.com/showthread.php?t=5511 修正されている mental ray (SPM) の version は,(OEM によって version が多少異なる可能性があるが) 以下の通りである. mental ray 3.7: 3.7.1.31 (2009 September 16) 以降 mental ray 3.7+: 3.7.53.6 (2009 October 22) 以降 この問題は,Core i7 で mental ray を動かそうとすると, Sorry, no license available というエラーメッセージが出て,十分なライセンスがあるにもかかわらずmental ray を起動できないというものだ. 最近のIntel の CPU では Core コア数を数える方法がなかなか複雑になっているようで,これに関連してのことだろう. http://software.intel.com/en-us/articles/intel-64-architecture-processor-topology-enumeration/ 個人的には今後ライセンスをコア数で制限するのはあまり嬉しくない.コア数の多いマシンを買っても使えないからだ.一方で GPU では多数のコアがあるのに,もともと制限していない.NVidia/mental images の iray は GPU のコア数でライセンスを制限しているわけではないようなので,CPU と GPU でライセンスの形態が違うというのはあんまりよくわからないことである.歴史的な事情ということであろうか,それとも GPU を promotion しているのであろうか.下手をすると CPU 側から訴えられたりしないのだろうか.しかし,そういう変なライセンス形態が元でソフトウェアが動かないというのは困ったことである. Core i7 で mental ray が動かないという場合にはサポートに問い合わせてみると修正したバージョンを送ってもらえるはずだ.ただ,サポートの窓口が問題を知らない場合があるので,上記の me...

メンタルレイの構成

図 1 にメンタルレイの通常の構成を示します. 図 1 メンタルレイの構成 F1: Application scene file: アプリケーション固有のファイルで .max (3dsmax), .ma または .mb (Maya),.scn (XSI) などです. F2: .mi file: mental ray の scene description ファイルフォーマットです.多くの mental ray をサポートしている DCC ソフトウェアは .mi ファイルをエクスポート(export)する機能があります.(A2) 1. Application: DCC (Digital contents creation)ソフトウェア (Maya, 3DSMax, XSI, ...) や CAD プログラムです. 2. mental ray core: メンタルレイのコアプログラムです.メンタルレイにはライブラリ版とstand alone 版があります.ライブラリバージョンのメンタルレイは,アプリケーションからトランスレータ(translator) というモジュールを通じて命令やデータを受けとり,レンダリングを実行します.トランスレータというのは DCC アプリケーションの内部データを mental ray のデータに翻訳(translation)するプログラムです.スタンドアロンバージョンのメンタルレイは.mi ファイルを読み込み,レンダリングを実行します.メンタルレイはコア自体だけでは動作せず,シェーダが常に必要なことに注意して下さい.シェーダがプラグインであることを考えれば,理解しやすいと思います. 3. mental ray base shader: メンタルレイがデフォルトでサポートしているシェーダです.基本的な光源(lihgt),基本的なマテリアル(material),たとえば 最も簡単なシェーダとしては Lambert シェーダなどがあります. 4. Application shaders: 各 DCC ソフトウェアや,CAD ソフトが独自に持っているシェーダです.3DSMax は 3dsmaxshaders, Maya は mayabase などというシェーダパッケージを持っています. 5. Custom shaders: ユーザ独自のシェーダや,メン...

スタンドアロンメンタルレイを使う

もしあなたが Maya や 3dsMax, XSI を使ってレンダリングしている場合にはこの記事は不要です.シェーダを書いたり,アニメーションのためにレンダーファームを使ったりという場合にはこの記事は多少参考になるでしょう. メンタルレイの参考文献 メンタルレイの参考文献は以下のものが重要です. Thomas Driemeyer, Rendering with mental ray, 3nd Ed. (Mental Ray Handbooks 1), ISBN-13: 978-3211228753 Thomas Driemeyer and Rolf Herken, Programming mental ray, (Mental Ray Handbooks 2), ISBN-13: 978-3211838518 Andy Kopra, Writing Mental Ray Shaders: A Perceptual Introduction (Mental Ray Handbooks 3), ISBN-13: 978-3211489642 しかし難しいので他の文献も探してみると良いでしょう.個人的にはこの中で一番わかりやすいのは Andy Korpa の本だと思います. http://www.writingshaders.com/ がサポートページです. 最初の二冊には日本語訳があるようですが,残念ながらバージョンが古すぎて(version 2.0,2.1)あまり使えないでしょう. メンタルレイを入手する 私の場合は会社でメンタルレイを使っているので問題ないのですが,個人で入手する場合には Maya, 3dsmax や XSI を買うというのが一番簡単だと思います.ただし,スタンドアロンが欲しい場合はちょっと複雑です.噂では,スタンドアロンは1000 ドル位ということですが,本当にいくらなのかは知りません. standalone の mental ray を入手する一番簡単そうな方法は Andy Kopra のシェーダ本を買う方法だと思います.この本にはメンタルレイの 3.6+が付属しています.先程 Amazonl.com をみたら 157 ドルでした.(2009-5-14(Thu)では15,000円です.) このメンタルレイは機能的には並列機能だけ除いてフルバージ...

メンタルレイシェーダ(shader)とは

メンタルレイのシェーダは実際には光が物体に当たった時にメンタルレイのコアから呼び出される C/C++ のコードであり,プラグイン(Plugin)という方が正しいと思います.シェーダという言葉は歴史的な経緯で残っているものだと思います.シェーダはユーザにかなりの自由度を与えてくれますが,実際にシェーダを書くことはなかなかないでしょう. シェーダの自由度が高いというのは,光が物体に当たった時にユーザがやりたいことならほぼなんでもできるという意味です.たとえばレンダリング中に光がある物体に当った時に email を送って知らせてくれるということさえ可能です.(メンタルレイ的にはそういうことはして欲しくないでしょうが,shader は単なるプラグインなので可能) しかし,なんでもできるということは一方で難しいということでもあります.特にメンタルレイは長い時間をかけて発展してきたことや,下位互換性(backward compatibility) を保つために複雑になっている部分もあります.